「寺子屋朝日for Teachers」の呼びかけに応じた先生たちが未来の学校づくりを考え、議論し、提言という形にまとめた「ともに考える私たちの学校プロジェクト」。文部科学省に提出した提言の報告会を兼ねたウェビナー「次期学習指導要領に現場からの声を反映したい!」も終え、ひと区切りを迎えましたが、提言に盛り込めなかった要素もあります。「インクルーシブ」という視点について、メンバーの一人、米田雅人さんのご意見に耳を傾けます。
私たちの学校プロジェクト リレーコラム⑧
県立高校教員を退職後、再任用で明和特別支援学校高等部に配属。好きな音楽と物理三昧の人生、学生時代から45年変わりません! SNS(FB)ではプロドラマー、教員はバイト、を騙(かた)る私です。もちろんどちらも真剣です。堅実派ドラマー兼チャレンジャー教員です。
再任用で特別支援学校高等部に配属され、かねてインクルーシブ教育、インクルーシブな世間の実現を願っているものとしておおいに興味を持って赴任した。そして2年目、この素晴らしい子どもたちを一つ所に集めてしまうのはもったいない、しっかりとサポートできる教員の配置とともに日本中の学校に彼らが通い、友人とともに学ぶことができれば、どんなにやさしくて、かつたくましい社会になるだろうと心から思う。
ICTを幸福につなげるには
それができていない現状に対して、提言という形で教育を改善していくこのとりくみに心から賛同し参加した。四つのテーマ別に議論をした、そのすべてに興味はあるが、今回はDXグループで、若手教員、デジタルに積極的なベテラン教員、学校長といった方々とじっくり意見交換ができた。ICTが現状、まだまだ生徒、教員の幸福につながってはいない。どうしたらそれができるのか、ぜひ提言を読んでいただきたい。
提言全体を読んで、生徒が、教員が、学校が元気になれるものになったと自負する。生徒に、教員に、学校に、自分たちのことを決定する権利をしっかりと与えていこう、そういう姿勢のつたわる学習指導要領にしたい、との思いにあふれている。理想の未来のようで、1947年の学習指導要領 一般編 ―試案― に立ち戻るような提言になったと思う。ただし、……