【長野】小学生と高校生が公民館で寝食を共にしながら学校に通う「通学合宿」という取り組みが16日、須坂市の井上地域公民館で始まった。市立井上小学校の児童26人と地域の高校生19人が参加し、初日は一緒に宿題をしたり、ご飯をつくったりして交流した。
企画したのは同市の地域おこし協力隊の井上陽介さん(31)。信州大教育学部に在学中、同大の学生らが運営する通学合宿に参加したことがあった。高校生でも運営できると考え、今回信州大生に加え、須坂高校、須坂東高校の協力を得て実施した。「集団行動に早い時期から慣れてもらいたかった」
午後4時前に隣接する井上小から児童が次々と公民館に到着すると、高校生らが「おかえりー」と出迎えた。高校生と宿題に取り組んでいた井上小5年の一色玄喜さんは「緊張するけど、これからみんなでご飯をつくるのが楽しみ」と笑顔をみせていた。
近所の家にお風呂をかりたり、カレーや手巻きずしなどの献立にしたりといったスケジュールは高校生たちが考えた。班長を務める須阪東高校の大山佳弥乃さん(3年)は「小学生が主体的になるようにしたい。困っていたら教えながらサポートしたい」と話した。合宿は20日まである。
=朝日新聞デジタル2024年07月17日掲載