子どもたちの自由な発想で学校をより良くしてもらおうと、東京都中野区は新年度、小学校に20万円、中学校に30万円の予算をそれぞれ配分し、児童・生徒に使い方を決めてもらう。1日に発表した新年度予算案に関連経費670万円を盛り込んだ。

 すべての区立小中学校計29校(4月時点)に配分する。すでに子どもたちの意見を採り入れた学校運営はされているが、実際に意見を具現化させるシステムをつくろうと事業化を決めた。区教育委員会によると、学校設備の整備や行事を行う際の費用にあてることを想定するが、「枠にとらわれず、学校や地域をより良い場所にするにはどうすればよいかを考えてもらうのが狙い」としている。

 酒井直人区長は1日の会見で、「みんなで意見をまとめて決めれば実現する、ということを子どもたちに体験してほしい」と期待する。入野貴美子教育長は「こうした取り組みは珍しいのではないか」と説明した。

=朝日新聞デジタル2024年02月01日掲載