埼玉県新座市の県立新座高校は2023年度に校内組織の「生徒指導部」を「生徒支援部」に改称しました。大人が正しい方向へ導くというイメージが色濃い「指導」から、生徒自ら成長できるよう支える「支援」へ、発想を転換した形です。どんな事情が背景にあり、生徒との関わり方はどう変わったのでしょうか。

生徒支援部への改称は、まだ生徒指導部だった22年度、生徒指導主任を務めた逸見峻介教諭(35)らが、一人ひとりの人権や多様性の尊重が求められることなどを踏まえ、一方的な「指導」ではなく、自主・自律を目的とした「支援」がふさわしいとして提案した。

22年度の生徒指導部は、▽生徒との対話を欠かさず、生徒の成長をあきらめない▽職員全員と協力し、チームとして統一した指導を行う▽厳しく粘り強い指導をするとともに、生徒や教員間のフォローアップを忘れない――などの柱を掲げて活動した。その一環として生徒指導のあり方を見直し、同年度中に手続きを進めて改称を実現した。

折しも22年12月、子どもを取り巻く課題への対応を文部科学省が定めた教員向けの手引書「生徒指導提要」が改訂された。そこで子どもたちの発達・成長を促す指導や、それぞれが自己指導能力を身につけることの重要性が打ち出されたことも、改称や校則見直しの追い風になったという。