COVID-19(コロナウイルス )による教育機関の休校と外出自粛の流れで実際に気になる専門学校を見に行くことが難しい状況となっています。志望校が見学会を再開した際にしっかり質問ができるように、今のうちから気になる学校のWEBやパンフレットのチェックをしておくとよいでしょう。オンライン・電話を活用した相談対応をやっている学校も多いのでこれも活用いたしましょう。本稿ではこのような際に役立つ、志望校調べの具体的なチェックポイントについて解説いたします。

基本的な学校選びのポイントはどの分野も同じ。

どの分野の専門学校を選ぶにしても、必ず見ていただきたい大事なポイントは「授業時間数と時間割の内容」、「就職実績」、「施設・設備の充実度」、「教員の数と質」などです。それぞれのポイントについて触れていきましょう。

①授業時間数と時間割がしっかりしている学校を選ぶ!

まず、授業時間数と時間割について。これは運動会などの課外活動も授業時間数に入れる学校(授業時間数が少なくなる)と、授業のコマ数のみをカウントする学校があるのでこの部分をまず確認しましょう。また、時間割もWEBやパンフレットに書いてある見本例だけではなく、実際の学生(たとえば1年生)の時間割を見せてもらいましょう。信じられない話ですが、時々、パンフレットの時間割見本と実態が異なる学校もあるのです。

時間割

②就職実績は、在校生のうち何人が就職できているか、国家試験の場合は何人合格しているかを見る!

次に就職実績について。これは前の記事でも書きましたが、在校生の何人が就職できているかがわかる毎年の「実就職率」をチェックしましょう。特に、今春の卒業生の就職実績(2020年3月)は最新情報ですので必ず見てください。この最新の就職情報や1年ごとの単位で就職実績を開示していない学校は情報開示が弱く基本的にお薦めできません。業界内で人気の高い企業や店舗に毎年何人が内定しているか、という細かい情報までチェックできればさらに良いです。

国家試験合格率については、理容美容や医療系、公務員などの国家試験合格が必須の分野であれば毎年、在校生の何人が合格できているか、という点をチェックしましょう。この点は志望校に入ってしっかり勉強すれば本当に高確率で資格取得ができるのかをはかるるうえで大切なことですので、直接電話で確認してもよいでしょう。

就職実績

③ 施設設備は毎日ちゃんと使えるものなのかを確認する!

設備施設の充実度については、WEBだけではなかなかわかりにくい面がありますが、
大事なのは「自分が入学した際にどのくらいの頻度でその設備なり施設が使えるのか?」ということです。いくら立派なダンススタジオや厨房システムがあっても、使いたいときにいつでも使えないのでは意味がありません。

ダンススタジオ

④ 教員が業界で活躍する一流講師か?定期的に授業が受けられるのか?

教員の数と質ですが、業界でも名が通っている有名な講師をたくさん抱えている学校は教育にお金をかけているといえるので信頼できるでしょう。そして、これも施設設備と同じで、その先生たちが常勤の勤務契約で授業を受け持ち、毎日のようにそうした講師の授業を受講することができるのかどうか?を見てほしいと思います。有名な先生は特別講師で年に1回特別講義を実施するだけ。というケースもありますので、「常に」一流の先生たちから教えてもらえる環境なのかを、必ずチェックしてほしいと思います。

授業

⑤ 情報の開示が少ない学校や、個人情報の記入をしつこく求めてくる学校は要注意!

気を付けたほうがよい専門学校とは、WEBやパンレットを見ても①~④に示した情報の開示が少ない学校です。また、問い合わせなどをした際に今後資料を送るからと、個人情報の記入を求められることがありますが、これは必須ではありません。万一、強引に個人情報を求めてくる学校があれば距離を置いたほうが無難です。あくまで興味を持って資料が欲しいと思った場合のみ、個人情報を書くようにいたしましょう。

⑥ 過度な割引やAO入試への強引な勧誘にも気を付けよう!

多くの専門学校では早期に合格を出すAO入試に力を入れています。6月1日からエントリーが開始されるのですが、4月ごろから「エントリー優先予約」と称して、フライング気味に募集活動を行う学校もあります。春はAO入試の広報時期でもあり、ちょっと興味があって聞いただけなのに、なかには「今、AO入試へのエントリーを決めてくれたら学費が割り引きになりますよ。」といった「早割り」をうたう学校もあります。

十分に調べた志望校であれば予約割り引きのような制度を活用してもよいのですが、まだ本決まりでなければ、あわてず他校との比較をするべきです。本当に施設設備や教員にお金をかけている専門学校は過度な割り引きはしないものです。主導権は皆さんが持っているので、目先の合格やお得感にとらわれず、興味のある分野の学校を少なくとも3校は比較をした上で志望校を決めていただきたいと思います。

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