※文科省は11月1日、2020年度から始まる大学入学共通テストで活用される英語の民間試験について、「来年度からの導入を見送る」と表明しました。実施については24年度以降となる見込みです。
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来年の国公立大学の受験を考えていて、「大学入試英語成績提供システム」に活用する英語外部試験で「英検」を使う可能性が高い―。あなたがもしそうなら、ただちに、英検のWEBサイトで予約申し込みをしよう。来年の4~7月に実施される第1回英検を受けるなら、10月7日午後5時までに、個人でインターネットで予約を完了しないといけない。
すでに英検の級を持っている人も、受験する年度のスコアが必要なので、4月~11月までに再度受検することになる(私立大学は異なるので確認を)。
いったん「予約申込」の手続きをした後に「本申込」(2020年2月9日~2月25日)をする2ステップとなっていて、「本申込」でも間に合うと勘違いしている人もいるが、英検HPの動画では、「予約申し込みをした方のみが本申し込みをすることができます」と説明している。追加募集などもあるかもしれないが、現段階では、予約をしていないと申し込みができないことになっている。
「大学入試英語成績提供システム」で使用するための英検は、第1回(4~7月実施)でなく、第2回(8月~11月実施)を受検してもよいのだが、チャンスは最大2回までなので、できれば2回受けて、高得点のほうを用いたい。また2回のほうはAOや模試などと重なる心配も。
インターネットで予約が完了すると、画面に「予約番号」が表示されるので、メモしておくとともに、予約確認メールを保存しておこう。2020年2月の「本申込」では、この「予約番号」と予約申込時に設定した「任意のパスワード」、大学入試センターが発行する「共通ID」の入力、自身の「顔写真」の登録が必要となる。
第2回検定(8月~11月実施)の「予約申込」は、2020年1月15日(水)16時30分~1月27日(月)17時まで。「本申込」は6月20日(土)~7月6日(月)だ。第1回検定と申し込みの日程が入り組んでいるが、スマホにアラームを入れるなどして、くれぐれも忘れないようにしたい。
英検の試験方法は、「英検CBT」「英検2020 1day S-CBT」の2種類から選べる。「英検CBT」はすべてコンピューター上で、マウス操作とキーボード入力で解答するもので、「1day S-CBT」はコンピューター画面に表示された問題について回答用紙へマークと手書きで解答するもの。CBTは全国16都道府県、S-CBTは全国47都道府県で実施される予定だ。コンピューターの操作が心配な人は、今年実施のCBTを腕試しに受けてみるのもいいだろう。
英検を受けなかった場合でも、予約金3000円は返金されない。英検側は、「この予約金は、予約申込をされた全ての方の試験会場、座席の確保等を行うために必要な費用です」と説明している。強い批判によって、10月8日~15日の一週間のみキャンセル期間が設けられたが、これは高2生にとってはあまり意味がないだろう。残念だが「保険」と割り切るしかないかもしれない。本申込の時には、実際の検定料から予約金を差し引いた額を支払う。
英検は最も受検者数が多いと予想されているため、今回超早い予約申し込みとなったようだ。GTECやTEAP、TOEFLなど他のテストでは、いまのところこのような発表はないが、大学入試改革初年のため、急な変更などがあるかもしれない。他のテストを受検する予定でも、公式サイトをよくチェックして情報を得ながら、早めに申し込みをしよう。