2025年度の小学校教員の採用試験で合格者のうち7割が辞退したことを受け、長岡幹泰・高知県教育長は3日、報道記者との懇談の場で「想定をはるかに超える辞退数ではなかった」との認識を示した上で「来春採用予定の130人は確保できると思う」と見通しを語った。

 長岡教育長によると、6月の筆記試験を受けた人のうち、12月3日までに293人に合格を通知し、209人に辞退された。予定の130人には46人足りないが、今年2度目となる12月15日の試験に74人が応募しているという。昨年も初夏の試験で7割に合格辞退されたが、冬の試験で採用計画数を確保しており、さらに他県の現職教員の中途採用も実施するという。

 辞退の多さについて長岡教育長は「高知は日程の早期化や関西会場での試験で多くの受験者を確保している。教員が敬遠されているわけではなく、併願者が地元で教師になるため辞退している」「想定をはるかに超える辞退数ではなかったが、そのなかで高知を選んでいただける対応をとらねばならない」などと語った。

 来年度の試験日程については「さらなる前倒しは作業が困難。受験者の仕事や学業の状況を考えると、今年度と同程度になるのではないか」と述べた。

=朝日新聞デジタル2024年12月04日掲載