不登校の中学生を対象に、宮崎県延岡市が新年度に設置する「学びの多様化学校」(旧不登校特例校)の内覧会が2日あり、通学を申し込んだ9人が参加した。市教育委員会が改めて学校の狙いを説明。「生徒一人ひとりの意見を聞きつつ、寛容な学校にしていきたい。安心して来てほしい」と呼びかけた。

 多様化学校は市立南浦中の「分教室」として、同校隣の市立熊野江小に設置される。申し込みは新中1が3人、中2が2人、中3が5人だった。

 現在は開校に向けて改装中で、モデル教室ができていた。テントやトランポリン、ベンチ、子どもの背丈ほどのぬいぐるみが置かれ、一見、学校の教室らしくない。子どもたちが早速遊んでいた。

 参加した親の一人は「不登校の子は大体、自己主張が苦手。それでも声を聞いて支えてもらえる学校ならば、自信につながる」と話した。

 市教委は潜在的なニーズは高いとみて、今後も学期ごとに募集をかけ、見学会も実施するという。

=朝日新聞デジタル2024年03月07日掲載