沖縄県立芸術大学
世界遺産・首里城の麓で感性を磨く〜沖縄から未来へつなぐ新しい文化芸術の創造を〜
「『沖縄文化が造り上げてきた個性の美と人類普遍の美を追求すること』を建学の精神に掲げ、文化・芸術分野で幅広く活躍する人材を育ててきました」と向井大策准教授。音楽学部の琉球芸能、音楽表現、音楽文化の3つの専攻について、屋比久理夏准教授と共に説明した。
「世界に一つの沖縄ならではの専攻」と紹介されたのが琉球芸能専攻。琉球古典音楽と琉球舞踊組踊の2コースがあり、伝統芸能の未来の担い手を育成する。いずれのコースも、副科実技として専攻外の学生でも学ぶことができる。音楽表現専攻は、西洋のクラシック音楽の実技を学ぶ少人数制教育のもと、声楽・ピアノ・弦楽・管打楽・作曲理論の5コースを開設している。世界の様々な音楽の背景にある文化を深く体験的に学ぶ音楽文化専攻では、沖縄文化と音楽学の2コースを開設し、音楽と社会をつなぐ人材の育成を目指している。
日本各地から集まった在校生のインタビュー映像を紹介。「専攻外の先生からもアドバイスを得られ、幅が広がる」「1年生から奏楽堂ホールで演奏ができ、心が弾む」「校舎は自然に囲まれ、首里城や沖縄の海を望める」「授業はインドネシア音楽を選択し、サークル活動でバリ舞踊に取り組んでいる」といった沖縄県立芸術大学の学生ならではの声が聞かれた。
大学院生の金城亜美さんによる作曲作品を、大学院でクラリネットを学ぶ城間一瑳さんと大城英明准教授のピアノによる演奏で披露。締めくくりに向井准教授が「公立大学ならではの特色や沖縄で学ぶ魅力を現地でお伝えしたい。お会いできるのを楽しみにしています」とメッセージを送った。
玉川大学芸術学部音楽学科
『総合大学で音楽を学ぶ』―その魅力について―
大学を紹介する映像の後、中村岩城音楽学科主任が「玉川大学4つの強み」を説明。①総合大学ならではの支援体制により就職に強いこと、②広大なキャンパスと充実した施設、③芸術・工学・農学の各学部をまたいだ教育活動、④総合大学で学ぶ魅力について、触れた。
玉川大学は、「教育の内容には人間文化の全部を盛りこまなければならない」とする創立者の全人教育の理念のもと、共通語としての英語と、科学・技術・工学・芸術・数学の知識を身に付けるESTEAM教育を推進している。中村学科主任は「ESTEAM教育で得た力と目指す専門の音楽力を4年間で身につけることができるのが、総合大学で音楽を学ぶ意義と言えます」。
音楽学科の説明は、オリジナルのミュージカル作品や卒業演奏会の映像をはさみながら行われた。音楽大学とほぼ同等の実技教育が受けられる「演奏・創作コース」、演劇・舞踊学科の授業を基礎科目として履修する「ミュージカルコース」、実技と教職科目の両方を学ぶ「音楽教育コース」について説明。音楽教育コースでは、90%以上の学生が小学校教諭2種免許状を取得し、昨年度における教員採用試験の合格率は100%(臨時採用を含む)で、最近の5年間、この結果を維持している。
総合大学の音楽学科であることから、4年間音楽実技を学び、就職する学生が多い。中村学科主任は、「ESTEAM教育により、現代社会を生き抜く問題解決力をが身につけられたことの成果だと言えます」と締めくくった。
洗足学園音楽大学
「時代と共に柔軟に進化し続ける 洗足学園音楽大学」
校舎をはじめ、5つの演奏会場などの施設の見学を擬似体験できる映像の後、声優アニメソングコースの江原陽子教授が、各演奏会場の名称やどのような授業で使用されているのかについて説明した。
洗足学園音楽大学が開設しているコースは、管楽器・弦楽器・ピアノ・声楽といったクラシック音楽分野のほか、ロック&ポップス・ジャズ・現代邦楽・電子オルガン・打楽器・ミュージカル・ダンス・バレエ・音楽環境創造などと多彩だったが、2024年4月には、映像制作や音響を学ぶ「メディアアーツ」を新設予定で、19コースとなる。クラシック系コースの学生がジャズを学ぶことも、ポップス系コースの学生がクラシックを学ぶこともできる。ジャンルにとらわれない、他コースとのコラボレーション教育を行っている。
必修科目は専攻に関わる科目のみで、コースごとの専門科目や他コースの科目、基礎科目、一般教養科目などを、自らの興味に応じて履修することができる。科目選択をする際には、科目選択をアドバイスする教員に相談することができる。科目選択のほか、生活面についても相談できる。
演奏会場もコースも多いことから、アンサンブルが年間200回以上開催されている。各コースのアンサンブルの模様の映像が紹介された後、ミュージカルコースを今年3月に卒業した野川歩珠さんによる『アナと雪の女王』の中の「生まれて初めて」が披露された。江原教授は「野川さんをはじめとする学生たちによる生き生きとした音楽が洗足学園の自慢です」と締めくくった。