家でも学校でも、自分のパソコンを使えるメリット
この1年で、社会は大きく変化し、大学・専門学校も様々な対応が進んできました。遠隔授業は次年度においてもなくならず、待ったなしの変革が進む中で、新しい形で授業や研究活動を確立していく必要があります。
大きな変革の一つが、BYOD(Bring Your Own Device:個人保有のデバイスをオフィスなどに持ち込むこと) です。実社会と同様にアカデミックの世界でも、個人のパソコン等を学校や自宅でシームレスに使えるようにして、学生のデジタルリテラシーを高め、学びの質を高めることに注力する学校が増えてきています。
学生にとって、一人一台のBYODによるメリットは、好きな時に好きな場所で課題に取り組めたり、配布物や提出物をオンラインでやり取りしたりするだけではありません。デジタル機器やツールを使う機会を平等に与えられることによって、将来に必要となるスキルを普段から身につけられるのです。
企業が求めるクリエイティブツールのスキル
BYODと組み合わせて日常的に学業や研究、さらに実社会でも活用できるツールは、学部や専門分野に関わらず汎用性が高いCreative Cloudに代表されるクリエイティブツールです。
「学生時代にクリエイティブツールに触れたことは、ビジネスパーソンとしての自分の考え方を形成する上での貴重な経験だったように感じます」
そう話すのは、ウォンテッドリー株式会社の代表取締役CEO、仲暁子氏。社内でもクリエイティブツールを使えるかどうかで、生産性に差が生まれたり、業務の幅が変わるということが起きているそうです。
国内企業の人事担当者500名を対象に、アドビが2020年6月に実施した調査では、「新卒採用において以前よりも重要度が上がったと思うスキル」という質問に対して、「デジタルリテラシー(ITを使いこなせる能力)」「クリエイティビティ/創造性」「プレゼンテーションスキル」の項目が増加していました。さらに、就職人気企業の85.5%が、専門部署以外でもクリエイティブ系のITツールを使うスキルが必要だと回答しています。
オンライン授業にもスムーズに移行
実際に、昨年クリエイティブツールを導入した学校のケースを見てみましょう。
東京電機大学では、あらゆる授業でPCを使うことが当たり前の状態を目指す情報戦略「BYODファースト」を進めていました。2020年3月にはBCP(事業継続計画)の一環として、Creative Cloudの包括契約に、学生個人のPCにインストールできるオプション を追加。思いもよらぬコロナ禍においても、ほぼ支障なくオンライン授業へと移行しており、Creative Cloudのさらなる活用を望む学生や教員のニーズにこたえる施策を検討しています。
阿佐ヶ谷美術専門学校では、授業でCreative Cloudを使う頻度が年々増す中で、学生に同じノートPCと、Creative Cloudの学生・教職員個人版を購入してもらっていました。2020年度から、発売されたばかりの「学生用ライセンスパック」の契約を締結。学校が一括でライセンスを購入して管理できたため、学生向けにガイダンスを行う手間が減り、コロナ以降もスムーズにオンライン授業を行うことができました。
宝塚大学東京メディア芸術学部は、クリエイティブ制作環境の充実に力を入れてきました。2020年度後期の授業から、Creative Cloudの包括契約に学生オプションを追加。1年生130人が自宅でもアドビツールを使える環境が整い、自由に課題制作に取り組めるようになりました。次年度からは全ての学生が使える環境を推進する計画が進んでおり、今後も学修環境と教育内容を強化していく予定です。
アドビによると、学生ライセンスの導入実績は全国の高等教育機関で100校以上にのぼり、教育現場でのデジタルクリエイティブへの期待は年々高まっています。
学校関係者にとっては、それを学生にどう教えるかという課題があります。アドビでは、Creative Cloudの学生ライセンスがあれば利用できる「デジタルクリエイティブ基礎講座」 のパッケージを用意しており、授業などに活用することができます。*
*利用条件がございます。詳しくはお問い合わせください。
デジタルリテラシーや創造性を鍛えるために
企業などが学生に求めているデジタルリテラシーや創造性は、一朝一夕で身につくスキルではありません。日頃から実体験をして、試行錯誤を繰り返すことによって、鍛えられる能力です。たとえば、1枚のレポートをわかりやすく仕上げるだけでも、ツールを使うたびに新たな発見や学びがあるはずです。
持っているアイデアを、いつでも、どこでも具現化することができるクリエイティブツール。それを学生のうちから習得することは、将来に向けて大変有益だと言えるでしょう。
さらに詳しい内容や学生の事例をこちらのセミナーでご紹介いたします。ぜひ、ご参加ください。
「これからの高等教育に必要な創造性を育むデジタルリテラシー」
AI(人工知能)やIoTなど様々な技術の発展により、社会が目まぐるしく変化する中で起こった「100年に一度」のパンデミック。これから先、社会が変化すれば、求められる人材や必要なスキルも変化します。
こうした変化に対応できる力を持った人材を育成するために、私たちがいま取り組むべきことについて、ご一緒に考えてみませんか。
ご登録いただきました方に、セミナー終了後にアーカイブ動画と資料を送付いたします。キャンセルのご連絡は不要ですので、当日のご都合のつかない方も、是非ご登録ください。
関連リンク
アドビ公式 教育機関向けウェブサイト
アドビ公式 高等教育向けウェブサイト
アドビ公式 ブログ
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